薄利多売で日本のブランドイメージを毀損(きそん)していませんか?

年末年始にかけて、原料の高騰により製品価格を上げざるを得ないニュースが出ています。価格に関する私の持論をニュースの内容に含めてお伝えします。

欧米メーカーは仮に原料価格が上昇しなくても毎年価格を上げます。日本では価格を上げることが顧客に迷惑をかけると考えるため、企業努力で、できるだけコストを価格転嫁しないようにします。

その企業努力が薄利多売による生産性の向上や、原料の購入先を安いサプライヤーから購入するなどするわけです。

しかし、「安い」ということは同じ品質が保たれるということは難しいと考えます。同じ生産性でコストを下げることはどこかで手抜きをしなければなりません。悪い例では産地偽装や、工程の手抜きが行われ、最終的にブランドイメージの毀損や信頼の失墜により、売上が大きく落ち込み、店舗を閉めたり、最悪の場合は倒産してしまうことになります。

企業は利益が出なければ存続できないので、我慢できずに値上げせざるを得ないのが今の日本市場ですが、品質が高く、長持ちして製品として良いものと判断できれば、最初から高く販売していいわけです。

しかし、全般的に日本企業は自社製品を過小評価しすぎで、少し自信を持っても良いのではないでしょうか。

ある外国の方が日本に旅行して、泊まったホテルのサービスが行き届いているのに、こんなに安くていいの?なんてメディアのインタビューに答えていました。

供給する側は安くしなくて良いものを安くすることは日本ブランドのイメージを毀損していることを肝に銘じる必要があるのではないでしょうか。

まとめ

  1. 日本企業は、競争相手の多い薄利多売製品の売り上げ主義から、そろそろ高付加価値製品の厚利少売の利益主義に移行すべきと考える。
  2. 日本企業は自社製品の価格に自信を持っても良いのではないか。
  3. 安くしなくて良いものを安くすることはブランドイメージを毀損している(自分で自分の首を締める)ことになるのではないか。

無理なコスト低減をするのではなく、コストを受け入れて価格上昇することで、それ以上に消費者の収入が増えてみんながハッピーになるといいですね。

ご一読いただき、ありがとうございました。

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