無理な値下げ要求は、将来必ず問題が発生すると思いませんか?

時事通信社のネット記事で日本国内の自動車メーカーが約7万台のリコールを国土交通省に届け出たことが書かれていました。私はこの記事で池井戸潤 著の「7つの会議」の小説を思い出しました。これはテレビドラマ化、映画化されているのでご存知ではないでしょうか。

あるメーカーがサプライヤーや下請けにコストを下げるよう要求し、できなければ他社から購入すると言って脅し、値段を下げさせ、下請け会社は、コストを削減するために、本体の強度を守らずに納入(偽装)したことが発覚し、最終的にリコールせざるを得ない状況に陥った内容です。

無理なコスト要求が最終的に自分に跳ね返ってきた事例ですね。

ある自動車会社のリコール隠しが立て続けに発覚したことがありましたが、リコールは多大な費用が発生するため、わからないように幕を引こうとしたわけですが、内部告発によりそれができなくなり公表しました。

製品を構成するネジなどのコンポーネントはどれ一つとっても強度や品質に必要なレベルがあり、そのために適正なコストがかかるわけです。

コスト低減をサプライヤーに求めるのではなく、自社の努力でコストを低減することを行えば、サプライヤーから不良品を納入されることはなかったでしょう。

ある大手の自動車メーカーが日本の鉄鋼メーカーから電磁鋼板の購入価格を下げさせるために、中国の鉄鋼メーカーに安い価格で作らせたため、パテントで訴えられたことが最近のニュースで報道されました。サプライヤーや下請け企業を下に見て、強引に価格を下げさせると遅かれ早かれ必ずどこかで問題が発生します。

自分だけが儲かれば良いという考え方はこれからは通用しないでしょう。

サプライヤーもステークホルダーであり、本来はウィンウィンの関係でなければならない。つまり、お互いが儲からなければならないですね。

大手の製造メーカー、特に自動車メーカーはステークホルダーであるサプライヤーを大切にすることをお願いしたいですね。

まとめ

  1. 製造メーカーは、サプライヤー(下請け企業)に無理なコストダウンを求めて、自分だけが儲けてはならない。
  2. サプライヤー(下請け企業)に強引な価格を下げさせる行為は、将来必ず品質などの問題が発生する恐れがある。
  3. 製造メーカーとサプライヤー(下請け企業)が利益を共有するウィンウィンの関係でなければならない。

ご一読いただき、ありがとうございました。

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