グローバリズムからナショナリズムへの転換は自然の摂理に従っているのか?

ロシアがウクライナに戦争を起こしてから、明確にグローバル化が終焉に向かっています。今日はグローバルとナショナリズムについて考えてみたいと思います。

1.グローバリズムは世界経済にとってよかったのか?

グローバリズムは、世界の国々が概ね友好関係が保たれていることが条件になります。売上を増やすのは自国内では限度がありますから、他国に市場を求め、輸出入が行われてきました。日本は高品質製品と高い生産性によりブランドイメージを高めて世界各国への輸出比率が増えて経済成長してきました。経済力がつけば為替は円高になり、国内での生産がコスト高になるため、それを人件費が安い東南アジアや中国に生産工場を移転せざるを得ませんでした。当然、工場がある国は技術ノウハウを吸収し、生産性を高めて、従業員の収入は増えて経済力が高まっていきます。そして今の中国の経済力は日本を追い抜き、世界第二位なのはご存知の通りです。しかし、これはグローバル化が前提になります。もし、他国から生産に必要な原材料が入手できなくなれば、製品を作ることができなくなります。今、これが実際に起きつつあります。

2.グローバリズムの問題点は?

前出にお伝えした通り、グローバリズムは全世界が概ね友好関係が保たれていることが前提になりますが、これが一部の国で友好関係が保たれなくと原材料や資源が入手できなくなるため、入手コストが跳ね上がります。コストが上がれば製品価格に転嫁され、企業は値上げせざるを得ない状態になります。しかし、長期的にみて、この価格上昇を必ず是正することを考える人が必ず出てきます。それが商売に活かすことができるからです。例えば、ロシアは輸出産油国で、これを政治カードに使用して、戦争を有利に進めようとしました。しかしながら、欧米各国やアジアの国々は、中国やインドをのぞいてロシアとのサプライチェーンを切りました。つまり、ロシアから原材料を輸入しないし、製品を輸出しないことを決めました。ロシアから天然ガスなどを購入していた国々はそれに代わるエネルギー先を見つけることを考えます。例えば風力などの自然エネルギーです。電力を自然エネルギーで賄うことができるようになるまでに時間がかかりますが、将来化石燃料などが必要なくなり、ロシアは自国の資源を政治カードに使用出来なくなります。つまり、自国内で生活必需品の問題解決できれば、その問題を他国に求める必要がないことになります。これがナショナリズムですね。

3.ナショナリズムの利点と問題点

例えば、日本の食料の約6割以上が海外に頼っていますが、当然他国との諍いが発生したら、輸入できなくなり、このサプライチェーンが切れて、当たり前に食べていたものが食べれなくなります。この依存率が高い日本は、その危険性が十分に高いことを証明しています。しかし、日本が生活必需品などを国内で賄うことができればこの問題を解消できます。工業生産品は海外へ、生活必需品は国内で賄えるだけのものを生産し、余ったものは他国へ輸出できればかなりのリスク軽減に繋がるはずです。グローバル化は環境を悪化させることを加速させていますが、ナショナリズムは必要なものだけを生産しますから環境の悪化を食い止めることに繋がります。日本が過去に鎖国していた時代を想像すると、納得できるのではないでしょうか。

4.自然の摂理に従った行動を

結論から言うと、戦争を起こしたロシアはこれから間違いなく衰退するでしょう。抽象的になりますが、自然の摂理に反した行動だからです。ロシアの経済はグローバリズムにより経済を成長させてきましたが、自らの過信から、自国の資源を政治カードに使用したことで、ナショナリズム化し、サプライチェーンを寸断されることになりました。間違ったことは必ず是正されるのが自然の摂理ではないでしょうか。独裁政治を行い、自国民を苦しめ、他国の国民を殺め、自然の摂理に反する行動を行う独裁者は必ず淘汰されることを信じたいと思います。

まとめ

  1. 商売に活かすために、価格上昇を是正することを考える人が必ず出る
  2. 国民の生活必需品を日本国内で賄えるように、政府は政策を熟考し、実行すべき
  3. 自国民を苦しめ、他国民を殺める独裁者は必ず淘汰され、その国は衰退するだろう

ご一読いただき、ありがとうございました。

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