国葬の賛成・反対に正しい答えはない

安倍元首相の国葬に日本国民の賛成、反対の議論が葬儀が近くなるにつれ、大きくなりつつあるように感じます。国葬が必要か、そうでないかはそれぞれの考えなのでここでは言及しませんが、今日は葬儀について考えてみたいと思います。

1.縮小化する冠婚葬祭

30年以上前に名古屋に出張した時に、結婚式場が名古屋駅周辺にたくさんありました。ところが今その結婚式場はほとんど葬儀場に様変わりしました。当然ですが、人口減少化の中、結婚対象の世代は減り、これから近いうちに死ぬ世代が多くなリましたので葬儀場が増えるのは自然の成り行きと考えていいでしょう。しかし、その葬儀場で頻繁に葬儀が行われているのかというと葬儀を見ることがほとんどありません。名古屋は冠婚葬祭にお金をかけることで全国的に有名でしたが、今ではその影も見られません。

2.冠婚葬祭は本当に必要なのか?

国葬などの大きな葬儀とは反対に、最近は家族葬などのコマーシャルをテレビCMやSNSの広告で見かけます。個人的には葬儀場を借りて、大掛かりにやることは残された家族に大きな負担を強いることになるため、私は本当に家族だけでやってもらえるとありがたいと感じています。また、葬儀に参列される方にも時間や香典などの負担をかけることになりますので、お呼びすることなく、知らないうちに亡くなっていたくらいでいいのではないかと考えています。そのような個人レベルで国葬を考えますと、もし私が死後に国葬をしてもらえる立場であれば、天国?からそのようなことはせずに、その国葬に係る費用を生活に困窮している日本国民や、戦争で苦しんでいる国の国民に役立てることをしてほしいと考えるのではないかと思いました。

3.死んでからカッコつける必要はない

ある知り合いの年配者が90歳を超えて、長年ある団体に所属しているのですが、年齢的にも体力的にも団体の活動が難しくなってきたので、そろそろ引退されてはいかがですか?とお話ししたところ、この団体を辞めたら、誰が私の葬儀に来てくれるのかと言われ、呆気に取られてしまいました。本当にその方を偲んで葬儀に出席される方々はどのくらい見えるのでしょうか?周りの状況を考えて、義理で出席される方がほとんどではないでしょうか。正直なところ私も会社関係の葬式などに何度か出席したことがありますが、ほとんど義理でした。

4.本当の葬式とは?

お世話になり、尊敬していた人がお亡くなりになり、故人を偲ぶ気持ちがある人が葬儀に出席すれば一番良いのではないかと思います。その意味でイギリスのエリザベス女王の国葬はほとんどの国民がエリザベス女王に対して偲ぶ気持ちがあるので故人的にはその意味はあると感じています。しかし、国葬に反対の国民が多い日本で、お亡くなりになられた安倍元首相はどのようにお感じになられているのかと、故人の立場で物事を考えると賛成の方、反対の方の見方が変わるのではないでしょうか。

まとめ

  1. 冠婚葬祭にお金をかけることがなくなりつつある
  2. 本当に故人を偲ぶ気持ちがある人が葬儀に出席するのであれば、故人も浮かばれるであろう
  3. 故人の立場で国葬を行うことを熟考すると賛成の人、反対の人それぞれの見方が変わることもあるだろう

ご一読いただき、ありがとうございました。

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